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2021/06/15
紛争と和解を考える
集団の心理と行動
いまなお紛争は、人類にとっての課題であり続けている。そこには、領土や資源の取り合いだけでなく、人間本性に根ざした原因が隠れているのではないだろうか。心理学は、人を排他的・競争的にさせる集団心理の危うさを、さまざまな実験をつうじて明らかにしてきた。本書には、そうした知見のエッセンスを1冊に凝縮。さらに、謝罪行動をめぐる最新の実験や調査を紹介し、大規模な紛争を経験した旧ユーゴ諸国とルワンダの現況を伝えながら、和解と融和の可能性を考える。
編者はじめに
第1章 拡散する敵意――紛争とスケープゴーティング現象
1 スケープゴーティングとその原因
2 スケープゴーティングの対象
3 スケープゴーティングを悪化させるもの
4 スケープゴーティングの結果
5 スケープゴートの変遷
6 結語――スケープゴーティングを避けるために
第2章 何が和解をうながすのか――個人間の葛藤解決から集団間の紛争解決を考える
1 赦しと関係価値
2 謝罪と関係価値
3 結語
第3章 集団間の紛争はどのように悪化するのか――キャンプ実験を例に
1 集団間紛争の社会心理学
2 氷川キャンプ場実験
3 集団間の紛争はどのように悪化するのか
4 結語
第4章 集団間葛藤をもたらす心――進化シミュレーションによる分析
1 紛争解決への進化心理学的アプローチ
2 理論をつくる――シミュレーション研究
3 進化心理学から見た紛争
4 集団間葛藤状況における同調の効果
5 結語――再び紛争解決を考える
第5章 広報外交の政治心理学実験――見えない危機における政府発言の効果
1 広報外交と「見えない危機」
2 広報外交の説得力についての仮説
3 実験1 ――架空国家シナリオを用いた外交広報の効果の検討
4 実験2 ――米韓における日中の広報外交の効果
5 結語
第6章 ノン・アポロジーの政治心理分析――オバマの広島訪問、安倍の真珠湾訪問は何をもたらしたのか
1 はじめに
2 二〇一六年の二つの訪問
3 広島訪問をめぐる調査結果
4 真珠湾訪問をめぐる調査結果
5 結語
第7章 武力紛争後の多民族地域における和解の必要性をめぐって――旧ユーゴの三事例を中心に
1 はじめに――旧ユーゴとはどのような国だったか
2 ボスニア、コソヴォ、マケドニアにおける武力紛争の勃発
3 ボスニア、コソヴォ、マケドニアにおける武力紛争後
4 和解を阻害するもの
5 結語――和解は必要か
第8章 クロアチアの民族紛争と歴史教育を通じた和解の試み
1 ユーゴスラヴィアにおけるクロアチア
2 ユーゴスラヴィア紛争の背景
3 クロアチアにおける紛争の展開
4 歴史教科書をめぐる問題
5 和解に向けた共通歴史教材の取り組み
6 結語
第9章 紛争後のルワンダに見る和解の可能性と課題――ガチャチャを中心に
1 紛争後の和解
2 ルワンダの紛争と大虐殺
3 紛争後のルワンダと和解のための諸方策
4 ガチャチャとは何か
5 ガチャチャの実態
6 国家の事業としてのガチャチャ
7 結語
第10章 ルワンダにおける元戦闘員と障害者への技能訓練の和解効果
1 ルワンダ動員解除・社会復帰プログラム
2 ルワンダにおける元戦闘員の人々
3 障害がある元戦闘員に対する技能訓練の提供
4 一般障害者のニーズへの対応
5 二つのプロジェクトの効果
6 接触仮説を用いたプロジェクト効果の分析
7 接触効果の一般化における集団カテゴリーの役割
8 暴力的紛争の経験者を対象とした集団和解研究
9 結語
執筆者
大渕憲一【編者はじめに】
釘原直樹【第1章】
大坪庸介【第2章】
熊谷智博【第3章】
横田晋大【第4章】
小濵祥子【第5章】
稲増一憲【第5章】
多湖 淳【第6章】
月村太郎【第7章】
石田信一【第8章】
武内進一【第9章】
大貫真友子【第10章】
小向絵理【第10章】
第1章 拡散する敵意――紛争とスケープゴーティング現象
1 スケープゴーティングとその原因
2 スケープゴーティングの対象
3 スケープゴーティングを悪化させるもの
4 スケープゴーティングの結果
5 スケープゴートの変遷
6 結語――スケープゴーティングを避けるために
第2章 何が和解をうながすのか――個人間の葛藤解決から集団間の紛争解決を考える
1 赦しと関係価値
2 謝罪と関係価値
3 結語
第3章 集団間の紛争はどのように悪化するのか――キャンプ実験を例に
1 集団間紛争の社会心理学
2 氷川キャンプ場実験
3 集団間の紛争はどのように悪化するのか
4 結語
第4章 集団間葛藤をもたらす心――進化シミュレーションによる分析
1 紛争解決への進化心理学的アプローチ
2 理論をつくる――シミュレーション研究
3 進化心理学から見た紛争
4 集団間葛藤状況における同調の効果
5 結語――再び紛争解決を考える
第5章 広報外交の政治心理学実験――見えない危機における政府発言の効果
1 広報外交と「見えない危機」
2 広報外交の説得力についての仮説
3 実験1 ――架空国家シナリオを用いた外交広報の効果の検討
4 実験2 ――米韓における日中の広報外交の効果
5 結語
第6章 ノン・アポロジーの政治心理分析――オバマの広島訪問、安倍の真珠湾訪問は何をもたらしたのか
1 はじめに
2 二〇一六年の二つの訪問
3 広島訪問をめぐる調査結果
4 真珠湾訪問をめぐる調査結果
5 結語
第7章 武力紛争後の多民族地域における和解の必要性をめぐって――旧ユーゴの三事例を中心に
1 はじめに――旧ユーゴとはどのような国だったか
2 ボスニア、コソヴォ、マケドニアにおける武力紛争の勃発
3 ボスニア、コソヴォ、マケドニアにおける武力紛争後
4 和解を阻害するもの
5 結語――和解は必要か
第8章 クロアチアの民族紛争と歴史教育を通じた和解の試み
1 ユーゴスラヴィアにおけるクロアチア
2 ユーゴスラヴィア紛争の背景
3 クロアチアにおける紛争の展開
4 歴史教科書をめぐる問題
5 和解に向けた共通歴史教材の取り組み
6 結語
第9章 紛争後のルワンダに見る和解の可能性と課題――ガチャチャを中心に
1 紛争後の和解
2 ルワンダの紛争と大虐殺
3 紛争後のルワンダと和解のための諸方策
4 ガチャチャとは何か
5 ガチャチャの実態
6 国家の事業としてのガチャチャ
7 結語
第10章 ルワンダにおける元戦闘員と障害者への技能訓練の和解効果
1 ルワンダ動員解除・社会復帰プログラム
2 ルワンダにおける元戦闘員の人々
3 障害がある元戦闘員に対する技能訓練の提供
4 一般障害者のニーズへの対応
5 二つのプロジェクトの効果
6 接触仮説を用いたプロジェクト効果の分析
7 接触効果の一般化における集団カテゴリーの役割
8 暴力的紛争の経験者を対象とした集団和解研究
9 結語
執筆者
大渕憲一【編者はじめに】
釘原直樹【第1章】
大坪庸介【第2章】
熊谷智博【第3章】
横田晋大【第4章】
小濵祥子【第5章】
稲増一憲【第5章】
多湖 淳【第6章】
月村太郎【第7章】
石田信一【第8章】
武内進一【第9章】
大貫真友子【第10章】
小向絵理【第10章】
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