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心理療法家の人類学  新刊

こころの専門家はいかにして作られるか

心理療法家の人類学

訓練機関の人類学的フィールドワークを通じて、「心理療法家になること」がもつ「人間としての変容」という側面を明らかにする

著者 ジェイムス・デイビス
東畑 開人 監訳
中藤 信哉
小原 美樹
ジャンル 臨床心理学
出版年月日 2018/06/15
ISBN 9784414414691
判型・ページ数 A5・384ページ
定価 本体4,200円+税
在庫 在庫あり
 

目次

謝 辞

イントロダクション
 専門職的社会化の人類学  専門職的社会化の人類学的エスノグラフィー  ピエール・ブルデューについて――彼の理論とはいかなるものか  心理療法を研究するうえでのブルデュー理論の限界  心理療法の訓練生に自己決定は可能か  本書の意義  精神分析的/力動的心理療法について  本書の対象  フィールドワークとその方法論  名前の取り扱いについて 

第1章 精神分析的心理療法の興隆と没落
 心理療法の普及  英国における心理療法の誕生と普及  第二次世界大戦後の拡大  中心と周縁――心理療法の訓練の拡大  系譜的構造  精神分析インスティテュートについて――典型として  UKCP vs BPC  正統性を得るための通時的・共時的アピール  系譜的構造の分節パターン  力動学派に対する脅威  精神医学による承認の撤回  第1章の結論 

第2章 心理療法で起こること
 事前訓練セラピー  心理療法における癒やしの人類学的研究  心理療法の場で起こること  治療の枠  時間の境界  空間の境界  関係の境界  治療関係における境界と逆転移  心理療法の場は儀礼的か? 

第3章 心理療法的想像力――反転とアイロニー
 心理療法における三つのアイロニックな反転  主体のアイロニー  苦悩のアイロニー  心理療法的想像力  第2章および第3章のまとめ 

第4章 セミナーで起こること――精神分析的知識の伝達
 セミナー  知の伝達  テキスト――輪郭のある実体  利益の共有  セミナーにおける言語  第4章のまとめ 

第5章 疑念のマネジメント
 疑念を扱う方略  異議申し立ての事例  事例その1  事例その2  事例その3  各事例に共通するテーマ  病理とみなされることへの異議  第4章および第5章のまとめ 

第6章 スーパーヴィジョンで起こること
 病因の力動的理解の起源  精神分析的な病因論の発展  一般的な病因論  アーリヤのケース――臨床セミナーにおける病因論  アーリヤが心理療法を受け始めたのはなぜか  スーパーヴィジョンその1  スーパーヴィジョンその1での参加者のコメント  短い考察  スーパーヴィジョンその2  セミナーでの議論  短い考察  スーパーヴィジョンその3  セミナーでの議論  短い考察と結論 

第7章 精神分析の病因論と訓練生の感じやすさ
 病因論の分類  人類学的・民族医学的研究  病因論の分類  精神分析的な病因論  診断と確信  訓練の段階と感じやすさ  評価される不安と恐怖  心理療法のストレスから生じる従順さ  習熟することの魅力と高揚感  「直面化」の技術あるいは装置  第6章および第7章のまとめ 
第8章 心理療法家の変容
 神話的世界  倫理  政治性  共同体とアイデンティティ  デュルケム、マルクス、そしてエヴァンズ=プリチャード  精神分析共同体における同一化と分化  ある心理療法家の人生  個人的伝記  マイケルの専門職としての軌跡を分析する  変容とは何か  変容のための条件  心理療法の魅力とは何か  社会学的理論の統合  第8章のまとめ 

第9章 結 論

原 注
アンソロポロジー・オブ・XXX――監訳者あとがき
邦訳文献
文 献

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内容説明

「心理療法家とは何者か?」「心理療法家になるとはどういうことなのか?」本書はこの問いに対して人類学的に答えようとする。人類学者であり、心理療法家でもある著者は、訓練機関の本格的フィールドワークを行い、心理療法家に人類学の光を当てることを試みた。すると見えてきたのは、心理療法の「神話」が内面の奥深いところにまで浸透していくプロセスである。「心理療法家になる」とは、人間としての「変容」を含んでいるのである。従来とは異なる視点から心理療法家を読み解く本書は、こころの専門家になろうとしている人、こころの専門家を指導する人に、新しい心理療法像をもたらすだろう。加えて、本書では心理療法の人類学や社会学のこれまでの研究が広くレビューされており、絶好の入門書にもなる。
原書名:The Making of Psychotherapists: An Anthropological Analysis

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