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気分障害は、いま

うつと躁を精神病理学から問い直す

気分障害は、いま

「内因概念はまったく意義を失っていない」。双極スペクトラムや新型うつ病といった現在の問題も論じながら、気分障害の本質に迫る

著者 津田 均
ジャンル 精神医学
出版年月日 2014/06/25
ISBN 9784414400861
判型・ページ数 A5・288ページ
定価 本体3,600円+税
在庫 在庫あり
 

目次

第1章 症状の質とその構造的意味
 第1節 症状、症状の質、症状の構造的意味
 第2節 うつ病と躁うつ病の精神医学史についての小論
 第3節 内因性うつ病の症例呈示と考察
 第4節 主要症状の掘り下げ――享受、疎外、生成抑止
 第5節 罪責性について
 第6節 躁病の症状

第2章 うつとパーソナリティ
 第1節 問題の所在
 第2節 本書のテーゼとなる、二つの見解
 第3節 内因性の気分障害の病前性格論
 第4節 社会適応的病前性格論の解体――発達史および生得的特徴と社会的要請との矛盾を考慮して
 第5節 執着気質について
 第6節 神経症性・対象関係因性の抑うつ――内因性との対比において

第3章 患者の語りを聴くこと――気分障害患者の発達史論と経過論から
 第1節 患者の語りを聴く意味
 第2節 基盤となる治療関係――空間の提供
 第3節 空間の提供のみではうまくいかない場合
 第4節 発達史論と双極Ⅱ型への精神療法
 第5節 さまざまな発達史のあいだの関係と移行
 第6節 内因性の気分変動と語りの変化、介入の実際
 第7節 経過のある時期に語りが現れることの意味――三つのパターン

第4章 うつ病患者の不安と相克――マックス・ヴェーバーの病跡を介して
 第1節 はじめに
 第2節 内因性の気分障害と不安障害の併存
 第3節 マックス・ヴェーバーの病跡学――「新型うつ」的病像と『倫理書』の予言

第5章 双極スペクトラムと「躁」について
 第1節 はじめに
 第2節 今日いわれている双極スペクトラムについて――薬物療法、精神病理、治療関係、鑑別診断の観点からの検討
 第3節 双極スペクトラムと「青年期」――ライフサイクル論を越えて
 第4節 おわりに

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内容説明

「内因概念はまったく意義を失っていない」。気分障害の理解と治療をめぐる混乱を前に、精神病理学の伝統に立ち返ることで病理の本質が明らかとなる。診断と治療、症状と経過、パーソナリティと発達史、素質と環境、さらには「新型うつ病と資本主義」「双極スペクトラムと青春」など独自のテーマまで、哲学や社会学にも触れつつ精神病理学者が縦横無尽に駆けめぐる。歴史から現在へ、人間学から治療実践へと、豊富な症例とともに語りつくされる「うつ」と「躁」の全て。精神科医や心療内科医はもちろん当事者や家族もふくめ、うつ病・躁うつ病とかかわる人々に、いまこそ読んでほしい一冊。

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